平成28年度遮熱効果の実験状況です。
平成28年7月17日の各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフです。
17日はとても日差しが強く、午後2時の無対策(比較屋根)の
屋根スラブ表面温度は53.1度と高い値で
遮熱ブロックAモデルとの温度差は午後2時で19.6度と大きな開きです。
7月22日午後1時頃の写真と、屋根水平面・各壁面温度のグラフ及び
各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフと
外気温を基準にした時の各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフです。
屋根水平面は夏季の晴天の日、東西壁面と比べ大きな日差しを
受けていて、又、22日は朝から晴天で17日と同様日差しが強く
無対策(比較屋根スラブ表面温度)の温度は
12時から午後の4時30分まで50度以上の温度です。
1週間程、にわか雨さえも無く、厳しい暑さになっています。
22日は夏至の日より一月ほど遅れての高い温度で推移していますが
これは北半球での地球のタイムラグでしょうか。
無対策(比較屋根スラブ表面温度)と日射遮蔽ブロックと断熱材の
組み合わせのAモデルとの温度差は、午後の2時半で20.2度です。
又、Aモデルの日較差は0.6度で、とても小さな値です。
Bモデル、Cモデルでは外気温と比較し、プラス1.5度の範囲で推移し
遮熱ブロック内部の換気を期待したCモデルが、若干低めの値です。
白の反射塗料は温度はちがいますが、無対策と同じような波形です。
外気温を基準にした時の各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフですが
遮熱ブロックAモデルは、午後の10時半まで外気温以下で
次にCモデル、Bモデル、最大寸法40mmのバラス(砕石)の順で
温度差は違いますが、同じような波形となっています。
7月24日の実験場の近くにあります糸満・美々ビーチでの落雷の新聞です。
実験場のすぐ近くにある糸満・美々ビーチ付近での晴れた日の
コバルトブルーの海と、青い空で沖縄らしい風景の写真ですが
24日は午後から天気が急変していました。
24日の各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフと
外気温を基準にした時の各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフです。
無対策(比較屋根スラブ表面温度)は正午ごろ50.2度の高い値ですが
落雷や雷雨のせいで、午後の3時前には32.7度といっきに17.5度も降下
してることがデータで見て取れます。
遮熱ブロックAモデルの日較差はほとんどありませんが、雷雨のあと
温度は違いますが、Aモデル以外の外気温、その他の各遮蔽材の
屋根スラブ表面温度は、だいたい同じような波形です。
外気温を基準にした時の各遮蔽材の屋根スラブ表面温度のグラフですが
Bモデル・Cモデルは降雨後、外気温以下か外気温並みの温度で
推移していますが、空気層のないバラス(砕石)や断熱材は無対策と比較し
約2度ほどの高い温度差で推移してます。
日差しの無い雲天の日や降雨時、断熱材は放熱を
阻害していますのでしょうか、とても興味深いです。
屋外での実験は、実験室実験では決してできない様々な気象条件や
太陽の色々な波長の電磁波の影響を受けています。
夏季の晴れた日、モノレール旭橋駅付近の赤信号待ちをしている写真です。
日陰で停車してくれたらいいなーと、誰しもが経験したことが
あると思うのですが。
晴れた日、防風林のモクマオの木の下での写真ですが、これもまた
立派な日射遮蔽(シャヘイ)で涼風がとても気持ち良く感じられます。
亜熱帯での蒸暑地域のRC造屋根の温熱環境の改善として
日射遮蔽(シャヘイ)による遮熱は重要な要素技術の一つだと思います。